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20204/9

目玉模様の背びれと動きが特徴的なカニハゼ

スズキ目ハゼ亜目ハゼ科
大きさ:最大6cm
分布:フィリピン~西部太平洋、サンゴ海 日本では見つかっていない
生息環境:サンゴ礁域の砂泥底、岩場のある砂泥底などの、流れが無いかゆるやかで比較的よどんだ場所
水深:2~30m
水温:24~28℃

見た目でだまして巧みに生き延びている?

カニハゼの最大の特徴は、2つに分かれた背びれのそれぞれに目玉模様の眼状斑があること。
これがカニの顔に見えることから名付けられました。

眼の幅がこのサイズになる魚を想像してみてください。大きそうですよね。
カニハゼの眼状斑は、大きな魚に見せかける効果があるといわれています。

さらに、眼を隠すように濃い褐色の横しまがあります。
目を襲われたら、おそらく生きてはいけないでしょう。急所を巧みに隠す模様になっています。

ベージュ色の体に大小の褐色のまだら模様があり、黒っぽい腹びれや尻びれには星を散らしたようなメタリックブルーの点紋があります。

動きも変わっている

カニハゼは、よどんでいてクリアではない泥混じりの砂地でよく見ます。
にごっている沈船の下は高確率。岩や折れたサンゴが散乱している斜面の岩陰でも暮らしています。

リラックスしている時は、ふわっと浮いて、前後にぴょっこぴょっこ動いています。
時々砂を口に入れて、砂中の動物をこしとって食べ、えらから砂を吐き出します。

写真を撮ると、せっかくのきれいな腹びれ辺りが泥にごりしていたり、腹びれに砂が載っているのが少々残念なところ。

エソなどの捕食者が近づくと、着底してぴたっと動きを止めます。地面に擬態しているのでしょうか。

ダイバーの気配などでさらに危険を感じると、巣穴に逃げ込んでしまいます。こうなると、なかなか出てこないので、あきらめて移動しましょう。

巣穴を掘ってペアか単独で暮らしている


子供は浅場で集まって暮らしています。リゾートの桟橋の下、水深2mくらいで見ることがあります。

大人になると深い所に移動し、単独もしくはペアで暮らします。
2匹が1枚の写真に納まる距離にいることも多く、並んでぴょっこぴょっこ反復横跳びしている様子は、仲良さそうに見えてほほえましい光景です。

カニハゼは、エビに巣穴を掘ってもらうダテハゼとは違って、自力で巣穴を掘るそうです。
ペアになった後は、巣穴を一緒に利用し、そのペアのまま産卵するそうです。

ライトを当てると褐色が赤色に見える 探すコツは照らすこと

地味な色で、うまく砂底になじんでいて見つけにくい魚ですが、ライトを当てると褐色が赤色に見え、目立ちます。

よどんだ砂地では、ライトを使ってカニハゼを探してみるのも良さそうです。

写真
上:ソロモン諸島 Ghavutu Wharf の桟橋下(子供)
下:ソロモン諸島 Russell’s Reef White Beach(大人)

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