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中性浮力でバラクーダ観察

初心者の苦手なスキル 中性浮力を取る3つのコツをご紹介

中性浮力とは?

ダイビングで大切なスキルの一つが、中性浮力を取ることですね。

中性浮力というのは、水中に浮かんでいる時に、水面に向かって浮きあがりもせず、下に向かって沈んでゆくこともない状態を維持することです。

力を抜いてほどよい位置に浮かぶことはとても重要なことですが、初心者にはなかなか難しい課題なのです。

中性浮力が取れてなくても進めるし、写真も撮れるし、何が悪いの? 中性浮力が大事なのは知っているけど、どうすれば中性浮力が取れるようになるの?
なんて思っていませんか?

中性浮力が取れていないと何が悪いのか?

中性浮力が取れていないデメリットについておさらいしましょう。

エアの消費が早くなる

中性浮力が取れていないと、浮いたり沈んだりしてしまいます。
すると、水中での姿勢を維持するために反対向きに水深を変えようとして、余計な力を使ってしうことになります。

息が早くなってエアの消費が多くなってしまい、水中に長く潜っていることがでなくなります。

沈むとフィンで海底を荒らしてしまう

必要以上に沈んでしまい、海底やサンゴの近くで足を動かすと、底が砂の場合は砂を巻き上げて海をにごらせてしまいます。
サンゴを壊してしまう可能性もあります。

意図しない浮上は減圧症になる危険がある

気付かない間に浮上していて、気づいたら水面が近かった。だけどなかなか沈めなくて困った。

なんて話をよく聞きますが、こういう状態は減圧症を招いてしまいそうですよね?

これ最も危険。

砂地に暮らすかわいらしいハゼやジョーフィッシュを見ることができない

ハゼとテッポウエビが共生している様子は興味深いものです。
またハゼそのものにもいろんな種類がいるので、探して回るのも楽しいものです。

垂直に掘った穴から大きな目と口をのぞかしてきょろきょろしているジョーフィッシュ、なんとかわいらしいことでしょう。

中性浮力がとれていなかったら、砂地に住む臆病な魚たちに近づくことはできませんよ。

中性浮力を取る3つのコツ

では、どうすれば中性浮力が取れるようになるのでしょうか。
気を付けるポイントを3点紹介します。

適正ウエイトで潜ろう

鍵になるのはウエイトの重さです。
オープンウォーター講習で適正ウエイトを測って記録しませんでしたか? ログブックを確認してみてください。

最初の講習では、潜るためというより、水底でスキルの練習をしやすいようにウエイトを多めに付けています。
ダイビングの回数をこなし経験を積んだら、ちょうどよい重さにまでウエイトを減らしてみましょう。

適正ウエイトの調整方法についてはこちらの記事で説明しています。

浮力調整の手段としてBCDだけに頼らない

BDは浮力を調整するための器材ですが、移動中に少し深くなったり浅くなったような場合の浮力調整をするものではありません。

排気するとき、体を起こして排気弁を最も高い位置にしますよね?
排気するたびにこんなに動いていると、エアを無駄に消費するし、近くの魚も逃げてしまいますよ。

ではどうするのかというと、次の項目。これが最も重要。
この技を身に付けると水中での姿勢も良くなり、みんなに好かれるダイバーになれますよ。

呼吸(肺の浮力)を利用して中性浮力を取る

浮力調節の方法として呼吸(肺の浮力)を用いましょう。

ダイビングに慣れるまでは緊張して呼吸が早くなりがちですが、おちついて。
まずは、ゆっくりと深い呼吸をしましょう。いっぱいいっぱいまで息を吸って、肺が空っぽになるまで息を吐く。
これをゆっくり繰り返すのが基本の呼吸です。(ヨガの呼吸に似ていますね)

次に「吸い気味の呼吸」と、「吐き気味の呼吸」を練習しましょう。

肺を膨らませている時間の長い「吸い気味の呼吸」で浮く感覚を身に付けよう

吸い気味の呼吸は、呼吸の初めの方でたくさんの息を吸って肺を膨らませ、後はゆっくり少しずつ息を吸います。
息を吐く時は、最初はゆっくり少しずつ吐いて膨らんだ肺のままにしておいて、最後に一気に吐く、そしてたくさん息を吸って次の呼吸サイクルに移行します。

たくさんの空気を肺に入れてから浮き始めるまでのタイムラグ、どれくらい浮くのかを確認しましょう。

肺を縮める時間の長い「吐き気味の呼吸」で沈む感覚を身に付けよう

吐き気味の呼吸は、呼吸の初めの方はゆっくり息を吸って肺が縮んだ状態を維持し、最後に一気に吸います。次にたくさんの息を吐き、その後はゆっくり少しづつ息を吐き続けて、肺が空っぽになったらゆっくり息を吸い、次の呼吸サイクルに移行します。

肺を縮めてから沈み始めるまでのタイムラグ、どれくらい沈むかを確認しましょう。

この呼吸法によって、水深が変わった時の浮力変化に対応するのです。

この感覚は説明してもらって理解できるものではないので、繰り返し繰り返し行って、身に付けてください。
とはいえ、ある程度中性浮力がとれていないと、実現しない状態ではあります。

中性浮力が苦手だったり、上達させたいダイバーのために、中性浮力の練習をするスペシャリティ講習もあるようです。

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