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水中でホバリングする4つのコツ 止まって生物を観察・撮影したいあなたへ!!
スキューバダイビングのスキルの中で、初心者がつまずきやすいのがホバリングです。
一定の場所にとどまることがなかなかできず、「中層を泳ぐウミガメをゆっくり観察したい」「ドリフトダイビング中に中層に群れる魚を撮影したい」なんてお悩みのダイバーも少なくないようです。
その場所にとどまっているつもりでも、知らず知らずのうちに流されたり、沈んでしまったりしますよね。
この記事ではホバリングを上手にするコツをご紹介します。慣れてしまえば決して難しいスキルではないので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
適正ウェイトを把握する
フィンキックをやめたら沈んでしまうから、止まることができずに泳ぎ回っているあなた、その原因は、重すぎるウェイト。
また、急浮上してしまうのが怖く、オーバーウェイトで潜っているダイバーも多いようです。
オーバーウェイトにすると身体が安定しやすくなります。しかし沈みがちな体はホバリングさせるのが難しくなります。
ホバリングを上手にする大前提として、適正ウェイトを把握しておく必要があります。
適正ウェイトはオープンウォーターダイバーの講習中に確認しますが、その後ほとんど確認していないダイバーが多いと思います。体形の変化や使用器材によって適正ウェイトが変わってくるので、水中での感覚が身に付くまでは毎回確認したいところ。
ですが、実際に毎回確認するのは難しいので、せめて数か月~半年に1回程度は定期的に確認し、適正ウェイトで潜るようにしましょう。
適正ウエイトの計算方法や水面での確認方法はこちらの記事で説明しています。
BCDを使いこなす
中層でホバリングしてとどまり続けるには、BCDの浮力調整をマスターしましょう。
BCDのボタンをおして給気や排気すると、実際に浮いたり沈んだりするまでに数秒のタイムラグがあります。
ボタンをポンポンと1~2回軽く押したあとは、数秒じっと我慢しましょう。それでも足りない場合は、もう1~2回押すくらいで、ある程度の中性浮力が取れるはずです。
BCD操作をして、実際に浮き気味になったり沈み気味になったりするまでの間を我慢できずに、ボタンを押し続けてしまうと、給排気のし過ぎになり、沈んでしまったり浮いてしまったりして、中層にとどまれなくなってしまいます。
給気ボタンや排気ボタンを長押しすると、浮力のバランスを崩しやすくなるので、注意しましょう。
肺の容量で浮力調整する
BCDを使って大まかな中性浮力が取れれば、最後は自分の肺で浮力をコントロールしましょう。
当然ですが、空気を吸えば肺が膨らんで身体は浮き、空気を吐けば肺が縮んで身体は沈みます。
初心者の方にありがちなのは、中性浮力がうまく取れずにバタバタと動いてしまい、呼吸が乱れてさらにコントロールを失うという悪循環。
まずはリラックスして呼吸を整えましょう。
BCDで調整して中層に浮けたら、ゆっくり大きな呼吸を心がけてください。空気を吸うと数秒後に身体が浮き、空気を吐くと数秒後に沈みます。
その間隔をつかんだら、浮いたり沈んだりし始めるタイミングよりわずかに早く吸ったり吐いたりすると、体を一定に保つことができるはずです。
ベストな呼吸のタイミングはBCD内の空気の量や、水深などによるので、常に一定ではありません。その場その場で少しずつ呼吸を調整してみてください。
フィンキックで流れに逆らう
中層に浮いていると、捕まるものがないので体が流されやすく、その場にとどまっていられないことがあります。
また、目標物がない場合は、知らず知らずのうちに流されてしまっていることもあります。
流されないようにするためには、流れに逆らってフィンキックをしましょう。
穏やかな流れであれば、あおり脚など柔らかいキックで、流れに逆らって止まることができるはず。
強い流れがある場合は、大きなキックで流れに逆らうしかありません。
また、近くに目標物がある場合は、目標物と一定の距離を保てるようにフィンキックをしてみてください。
目標物がない場合は、ダイブコンピューターの水深計を目安にしたり、ガイドや同行者を目標物に見立てるのも1つの方法です。
特にドリフトダイビングでは、知らず知らずに流されると、思わぬ潮流につかまって流されてしまう事故になることもありますので、注意しましょう。
まとめ
今回はホバリングのコツについてご紹介しました。
ホバリングが上手にできるようになると、中層にいる生き物の観察や撮影が楽しくなるだけでなく、サンゴなどの環境を守ることに繋がりますし、エア持ちがよくなるなどさまざまなメリットがあります。
4つのコツを意識して練習してみてください。慣れてしまえば無意識のうちにできるようになりますよ。
慣れるまで立てつつづけに潜って体に覚えさせるのが、一番の上達のポイントです!!
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